会社で使えるカンタン交渉術
富田っす。
いまスーパーのレジに並んでるんだけど、目の前の5歳くらいの子供がお母さんにお菓子をねだってる。
どうやらお母さんとの約束で、出かける前にトイレを済ませるとご褒美として買ってもらえるらしい(ウチの犬みたいだな...)
母「今日はもうさっきの店で買ったでしょ!」
子「やだー、ほしいー!」
いろいろな理由をつけて、子供がお母さんの説得をチャレンジしてる。これも交渉術っていうのかね。
そういや、心理学やってる友人から「会社で使える交渉術」ってのを教わったなぁ。
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1.頭の固い上司に仕事をOKしてもらう交渉術
何か資料や提案書を作るなら、「全部作りきる前に」上司の席に行き、こんな風にお願いする。
「こう考えてるんですが、ここ、どうすればよいか、相談乗っていただけませんか?」
知恵を求められ頼られることに、多かれ少なかれ大抵の上司は喜びを感じるものらしい。
しかも指導した内容が資料に入っていれば、少なからず責任もあるし否定はできない。
つまり、その段階で上司は「審査する人間」から「当事者」になるわけ。これで味方につけてしまえば、固い頭の上司を説得することもなく、スムーズに仕事が進む、はず。
ちなみに「全部できあがってから」相談すると、アラ探しされる上に資料修正が二度手間になるので、ある程度できた段階でやるのが正解。
あと、甘えすぎも逆効果。まったくのゼロ段階やノープランでは「少しは考えろ」と言われるので、「上司を頼って楽をする」のではなく、あくまで「自分として作りたいものはあるけど上司を説得したい」場合に使うように。
2.会議や報告会で自分の意見を自然に通す交渉術
会議などは、発言力の高い人がいて、あとはそれに追従する人達というカタチが、特に日本企業では多いよね。その発言力の高い人に「少しずつ乗っけて」いくと、最終的に自分の意見が反映された結論になりやすいんだと。
具体的は、まず、自分の通したい意見が10の大きさがあるとすれば、それを細かく1くらいの意見に分割する。
次に発言力の高い人の発言に「そうですね」と同調し、「であれば、こういうのもどうでしょう?」と分解した自分の意見を少しずつ挟む。それを繰り返していくと出席者全体から大きく否定されることなく、意見を通すことができるのだそう。
「Foot in the door」という「本命の要求を通すために簡単な要求からスタートし段階的に要求レベルを上げる」という交渉術の応用みたいなものだな。
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あー、こういう心理テクニック、書いてるうちに意外と知ってることに気がついた。オレも前は大きな仕事やってたけど、そういえばこんなことしてたなぁ。
このところ目標管理とかの話題も多いし、そういうシーンでも使えるかも。リクエストがあれば、もっと書いてみようかな。
母「1日1個の約束でしょ」
子「じゃあ明日の分、今するからー!」
...やるな、子供。
(2019年10月某日、実話)
※参考文献:荘司雅彦著「説得の戦略 交渉心理学入門」